不眠症は楽じゃない!

元・不眠症、現・睡眠健康指導士の睡眠コラム

睡眠時間を減らしたいあなたへ「戦略的昼寝」のススメ

今日は毎日忙しくて寝る時間がないという方にオススメする睡眠法について紹介したいと思います。

 

以前「週末の昼寝をやめる方法」」で書かせて頂いたように、多くの場合昼寝は夜の睡眠の質を下げてしまうので避けたほうが良いのですが、どうしても夜の睡眠時間が少なく、日中に眠くて仕事にならないと言った方には、戦略的昼寝をオススメしています。

 

戦略的昼寝を行うことで、眠気を解消し、仕事の効率を上げることができます。

「戦略的」と書いているように、今回の昼寝はついうとうと寝てしまった居眠りや漠然と行う昼寝とは異なり、ある法則を守った積極的な昼寝です。この積極的な昼寝は「パワーナップ」と呼ばれGoogleやNASAでも行われいるそうです。

 

それではさっそく戦略的仮眠のための法則を紹介したいと思います。

①午後3時までに行う

戦略的昼寝では昼寝しても良い時間帯が決まっています。それは夜の睡眠への影響を考えてのことです。人間の睡眠は起きていることによって、睡眠物質が溜まっていき、夜になると十分な量溜まることで眠ることができるというメカニズムなのですが、午後3時以降に昼寝をすると夜寝る時間までに十分な睡眠物質がたまらず夜寝れないという悪影響が出てしまいます。

②20分以下で行う

昼寝をしても良い時間帯だけでなく、睡眠時間を決まっています。これは人間の睡眠のメカニズムによるものでして、20分以上寝ると深い睡眠に入ってしまうからです。深い睡眠に入ると起きた後に体がだるかったり、頭がぼーっとしたりする「睡眠慣性」と呼ばれる現象が起こります。また深い睡眠に入ってしまうと、溜まっていた睡眠物質が解消されてしまい、夜の睡眠の質が下がると言われています。

 

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③昼寝をする前にカフェインを摂取する

20分以下で昼寝を行わなければいけないとわかっていても、ついつい寝すぎてしまうことはよくあります。そんな悩みを解決するのがカフェインです。「カフェインを摂取すると寝れなくなるのではないか?」と思う方もおられると思いますが、カフェインの覚醒作用は摂取してから20分~30分後と言われているので、昼寝する前に摂取すると丁度起きたい時間にカフェインが効いてきてすっきり起きられるという仕組みです。

④アイマスク&耳栓を用意する

人間の睡眠は光にとても敏感で、豆電球の明かりですら睡眠の質に影響を与えると言われいます。昼寝ですので、当然そのままだと周りは明るいので光を遮断し、睡眠の質を上げるためにアイマスクを使うと良いでしょう。また音にも注意が必要です。人の話し声や足音なども睡眠の質を下げますので、耳栓などをしてできるだけ音の刺激が入らないよう工夫すると良いでしょう。

最後に

戦略的な昼寝を活用することで、睡眠時間が短い中でも効率の良い仕事をできるとは思います。しかし、個人的には可能であれば昼寝をしなくてもいいくらい夜しっかりと寝るのが良いのではないかと思っています。慢性的な睡眠不足はみんなが想像するよりも、心身に悪影響を及ぼします。(不眠がもたらすリスク|かくれ不眠ラボ 睡眠改善委員会)寝不足を放置していると大きな病気にもつながりますので、睡眠不足が続く方はこの機会に今一度睡眠について見直してみてはいかがでしょうか。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。