不眠症は楽じゃない!

元・不眠症、現・睡眠健康指導士の睡眠コラム

最近眠れてる?うつ病と睡眠の深い関係

うつ病といえば元気がなくなる、やる気がなくなるという症状が思い浮かびやすいと思いますが、実は睡眠における症状も非常に重要になってきます。

 

本日はそんなうつ病と睡眠の深い関係について書きたいと思います。

 

うつの中核症状としての不眠

不眠はうつ病の中核症状の一つです。うつ病の患者のうち9割近い人が不眠の症状があり、また約40%は前駆症状として不眠があらわれます。

 

眠れないのことは誰にでもあるものですが、その症状が何週間も続く場合うつ病のサインかもしれません。

 

またうつ病が再発するほど不眠が前駆症状(ある病気の起こる前兆として現れる症状)として出やすく、うつ病はよくなったけれど、また不眠が起こった場合それは再発の兆候といえます。さらにうつ病の残遺症状として一番残りやすいのが不眠症状です。

 

不眠と自殺

もう一つ気をつけたいのがうつ病の人で不眠の症状が強い人ほど自殺のリスクが高いことです。

 

 「お父さん、眠れてる?」

 

これは内閣府が出している自殺予防のキャンペーンのキャチコピーです。

このように国を挙げて不眠と自殺の関連性が取り上げられています。

 

眠れてますか?睡眠キャンペーン

 

不眠はうつ病のリスクを上げる

うつ病の患者が不眠になりやすいという話をしてきましたが、実は不眠などの睡眠障害は患っている人はうつ病を誘発しやすいという研究があります。

 

不眠なんてたいしたことじゃない、と思っていると思わぬしっぺ返しをくらうかもしれません。

 

不眠がもたらすリスク|かくれ不眠ラボ 睡眠改善委員会

 

不眠を放置せず治療する大切さ

このように不眠を放置しておくと思わぬ症状につながることがあります。

 

今回の話のようにうつ病にはつながらなくても、不眠はストレスや生活習慣の乱れなどジ自分の生活を見直すべきサインだと言えます。

 

不眠の症状が続いた場合は自分の生活を見直すとともにできるだけ早く専門医を受診し、治療に取り組むことが大切です。

 

現在は、睡眠薬を使った薬物治療だけでなく、薬を使わないでカウセリングと睡眠指導を用いた認知行動療法もあります。

 

不用意に病院での治療を怖がらずにまずは受診してみましょう。

 

【参考】

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自分の睡眠がどういう状態かチェックしたい方はこちら

 

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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眠る努力が不眠を引き起こす

睡眠に不満がある方の中には、

 

「今日こそはちゃんと寝よう!」

 

とすごく意気込んでいる方がいらっしゃるのではないでしょうか?

 

実は私もかつてそうでした。

 

当時はその想いが実は不眠を引き起こし、継続させているということに気付かなかったのです。

 

ではどうして眠ろうと努力することが不眠を引き起こすのでしょうか?

意気込む想いが焦りを生む

 不眠の方が寝られるように睡眠環境を変える努力することはよいことです。

 

しかし、

 

「今から寝るんだ!」

「早く寝なければならないんだ!」

 

と意気込むことは焦りや緊張を生み出します。

 

焦ったり、緊張すると交感神経が働きなかなか寝付けなくなってしまいます。

また仮に寝付けたとしても、睡眠が浅く、目が覚めやすいことで熟眠感が得られなくなる危険性があります。

眠たくなってから床に入ろう

また「早く寝なければ!」「昨日寝られなかった分を取り返そう!」

と焦り、いつもより早い時間に寝床につくことも、不眠を引き起こす原因になります。

 

なぜなら人間が寝付くことができる時間は、

朝起きた時間やそれにより調整される体内時計によりほぼ決まっているからです。

 

本来はまだ寝るべき時間でないのに、寝床に入ってしまえば当然なかなか寝付けません。

 

しかし、そうとは気付かず

 

「今日もやはり寝られない・・・」

 

とストレスを感じている方が少なくありません。

 

このような行動はストレスを感じるだけでなく、寝られないという経験を繰り返すことで、無意識に「寝床=寝られない」という条件づけを形成することにつながります。

 

一度そういった条件付けが形成されると、ストレスなどの特定の理由がなくとも、

眠れない日が継続してしまう、いわゆる不眠症になってしまいます。

 

はじめは単に適切でない時間に寝ようとしたことが原因で眠れなかったものが、

寝ようと努力することで、不眠症という病気につながってしまうのです。

適切な行動に変えていく

不眠の方は知らず知らずのうちに不眠を引き起こす行動をとっています。

その行動が続いているから不眠も続くのです。

 

従って、不眠を断ち切るためには不眠が続く行動をやめ、適切な行動に変えていくことが必要になってきます。

 

例えば、夜にカフェインを摂取するのをやめたり、休日の寝溜めをやめたり、運動習慣をつけるなどがあります。

睡眠を学ぶ重要性

今回の件のように自分では睡眠をよくするためと意図した行動が、実際には逆効果だったということは少なくありません。

 

つまり睡眠をよくするためには、その前提となる睡眠の知識が必要になります。

 

一見遠回りに見えますが、しっかりと知識を学ぶことが不眠の解決につながるのです。

 

ご参考までに睡眠を学ぶおすすめの2冊をご紹介させて頂きます!

認知行動療法で改善する不眠症

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8時間睡眠のウソ。 日本人の眠り、8つの新常識

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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不眠を治療する②〜不眠で悩んだらどこに相談すべき?〜

日本人の5人に1人が睡眠に関して悩んでいるというデータがあるなど今や不眠は国民病とも言えます。

 

しかし、この中で実際に病院を受診し、治療に臨む人は半分以下といわれおり、

治療を続ける人は4分の1程度といわれています。

 

私が睡眠に悩む人から相談をもらう時このことについて質問してみると、

 

「どこに相談してよいかわからなかった」

 

という人がかなり多くいました。

 

不眠を治療するシリーズ第二弾である今回は不眠で悩んだらどう対処すべきか、

そして具体的にどこに相談すべきかについて書いていきたいと思います。

 

不眠を放置しないことが重要

不眠は日中への活動への悪影響をもたらすだけでなく、生活習慣病やうつ病などの健康へのリスクを高めます。不眠を放置せず、早いうちに病院を受診することが重要です。

 

不眠治療の主流は睡眠薬ですが、睡眠薬は医師の指導の元服用すれば、危険なものではありません。また最近では睡眠薬を使用せず、カウセリングを通した睡眠指導を行っているクリニックも存在します。

 

まずはかかりつけ医に相談

病院を受診する場合は睡眠クリニックを受診するのがベストですが、なかなかハードルが高いのも事実です。そんな時はまずかかりつけ医に相談してみましょう。睡眠専門クリニックでなくても、軽い睡眠薬を処方することや睡眠指導を行うことは可能です。

 

症状が改善されない場合は睡眠専門クリニックへ

かかりつけ医でも睡眠薬の処方や睡眠指導をしてもらうことは可能ですが、それでも症状が改善されない場合は睡眠専門クリニックへの受診をオススメします。ただし、睡眠クリニックでも扱っている症状はクリニックにより様々です。自分の症状が行こうとしているクリニックの専門性と合っているか事前に確認してから、受診するのが無難です。

 

病院に行くべきか迷っている人はチェックをしよう

そもそも自分の不眠が病院に行くレベルなのかということに疑問を感じる方は、

こちらの記事の診断テストで確認してみるのがオススメです。

 

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最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

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不眠を治療する②〜失敗しない減薬のための5つのポイント〜

不眠症で睡眠導入剤を飲んでいる人も多くおられるかと思います。

その中にはできるだけ早く睡眠導入剤を止めたいという方も多いのではないでしょうか?

 

私自身も8ヶ月ほど前までは2種類3錠の睡眠導入剤を飲んでいました。

5年以上睡眠導入剤を服用しており、少しずつ量や種類が増えていくという状態でした。

 

そんな僕も今では大事な日以外は飲まないというレベルまで減らすことができました。

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「コーヒー飲んでも私は寝れるから大丈夫!というあなたへ」

睡眠を妨げるものとして思い浮かびやすいのがコーヒーなどに含まれるカフェインです。コーヒーを飲むと眠れなくなるというのは既に常識に近いレベルで浸透してると言えます。

 

ただ中には「私は毎日コーヒーを飲んでるけど、コーヒーを飲んでいても寝れるからカフェインは私には関係ない」と考えておられる方も一定程度いらっしゃるように感じます。

 

これは本当なのでしょうか・・・?

 

今日はそんなカフェインと睡眠の関係について書いていきたいと思います。

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